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どうも、いさみ編集局長です。私は職人さんのこだわりのお話聞くのが大好きなんですが、今回は木を知り尽くす材木屋さんのお話を聞くことができたのでご紹介です。


深大寺北町にある"鈴一材木店"
そうです。深大寺トークとなりますのでお馴染みの深大寺Mさんからご紹介いただいたのです。深大寺を愛するMさんからご紹介いただく方は素敵な人しかいないんですが、この鈴一さんに関しては本当に職人気質で学ぶことが多く、私は2回も取材に行ってしまったのであります。

まず鈴一材木店さんは深大寺北町1丁目、武蔵境通り沿いにあります。
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道を通りと大量の木材が置いてある建物がありますので、そちらを目印にしていただくとわかりやすいかと思います。
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様々な木材が取りそろえられている空間 木々に共通するのはうそ偽りのない本物の木材であるということ
私個人的に歴史と職人さんが大好きな人間なんですが、この鈴一材木店はその塊のような場所だったので、とても好きになったんですよね。本物の木材を育てる社長と、本物の木材があるから。

あ、木を育てるはわかるけど、木材を育てるってどういうこと?と思われた読者さまいらっしゃるかもしれません。私も元々詳しく知らなかったのですが、社長さんにお話を伺ったところ質の高い木材を作るために、木材の厚みに併せて3年~10年も木材を寝かせるのだそうです。必要ならそれ以上寝かせることもあるそうで凄い話ですよね。
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木っていわゆる自然に生えていたものですから木を切って木材の形にしても、多く水を含んでいてすぐには木材として使えないんだそうです。木を伐り出して丸太にし、そちらを材木の形にしてから含水率を時間をかけてしっかりと乾燥させて下げる。そうすることで含水率の下がった木材は強度が増し、そして木材それぞれの個性がはっきりしてくるんだそうです。

この鈴一さんは特に乾燥手法にこだわっているのも特徴で、最近だと大量生産を目的として短期間ですむ機械乾燥を取り入れる企業さんが多いなかで、鈴一さんは大変でも時間をかけてしっかりと木材を自然乾燥をしているんだそうです。つまり伝統的な工法といえると言えるのですが、長く残る日本の建築物をみるのが好きな歴史好きな私としては納得ですね。
しっかりと素材からこだわっているからこそ、圧倒的な耐久力のある木造建築が生まれるんだと。日本人が長い年月をかけて伝えてきた人としての大切な知恵なんだと。それを鈴一さんが大変でもこだわり抜いているんだなというのが本当に感動しましたね。

あと、大切なのは耐久性だけでもないんです。味と個性がはっきりしてくるのです!!写真をみていただくと、色の違う木材があるのはわかりますよね?灰色になっている木材。
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この自然な乾燥で滲み出た味って簡単にだせるものではないらしくオーラが違うそうです。

社長さんがお話の中で若者の感性が素晴らしいという話をよくされてたんですが、最近のインスタ映えを意識した若者の感性が研ぎ澄まされているって話なんですけども、自然乾燥をじっくりして自然に色味が付いた板と、そうではない色を塗った若い板、それぞれアクセサリーを並べて販売したところ、圧倒的に自然乾燥させた鈴一の板にのったアクセサリーのほうが選ばれたという実績があるんだそうです。

凄い話だなあと。でも料理もそうだと思うんですが、美味しい料理って器も大切だと思っていて、本物の器に包まれた料理ってオーラが違ってより美味しく食べれますよね。

まとめると、木を大切に自然乾燥させて寝かせることで、耐久性、個性、オーラがしっかりとでてくるという話で、この鈴一さんには様々な種類の木の、様々な個性のある材木が揃っているというわけです。

でも、木材店ってそもそも一般の人が買えるんですか?って思われるかもしれないですが、この鈴一さんは業者さんのみならず、個人のお客さんも歓迎だそうでして、先ほど述べたように感性の鋭い若者も買い求めにきてくれるそうでして、個人のお客様でも丁寧に相談に乗ってもらえます。
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因みにつるつるの新しい木材にみえるものもあると思いますが、実はこれじっくり寝かして乾燥させて黒くなった奴を、表面を削ればこんな感じにピッカピカになるんだそうです。すっげー。日曜大工で木材欲しいときに、本物の木材使いたくなったらここ来ると掘り出し物があるかもしれません。

家具もつくってくれちゃう鈴一材木店
ちなみに鈴一材木店は、材木販売だけじゃなくてテーブル・イスなど家具も作ってくれるのです。
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1階は材木が置いてあるんですが、地下につながる階段がありまして・・・
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じゃじゃーん!
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地下は加工場となっております!それにしても地下にも物凄い量の木材であります。

ここで一つエピソードを。その昔、この鈴一材木店でテーブルを発注してくれたご家庭があったそうです。本物のがっしりした温もりのあるテーブルですからね。ちょっとやそっとでは壊れません。家族団らんの場所には、いつもがっしりとした鈴一のテーブルがあったそうです。

長い年月を得て、テーブルを買ったときは小さかったお子様は立派な成人となり、今度ご結婚されるとなったときに、再びご両親が鈴一木材店を訪ねてきました。ご両親は娘さんに嫁入り道具を贈ろうと娘さんに何が良いか尋ねました。「テーブルが欲しい」と娘さんは答えたそうです。

家族のぬくもりの中心にあったテーブルを、自分がこれから新しい家庭もぬくもりのある家庭にしていきたいという願いなのでしょう。思い入れのある鈴一のテーブルが欲しいと、そうおっしゃったんだそうです。親子2代にわたって選ばれたそういうエピソードであります。わたしゃ感動しましたよ。

簡単に壊れてしまうかもしれないテーブルではなく、長く一緒に時を過ごせる立派なテーブルには愛着も人一倍わくもんなんだろうなと。(この気持ちはとても私わかります)

鈴一さんでは自分の好みにあったテーブル作りを木材選びからできると思うと素敵な話だなと思います。流石に値段は量販店さんと比べると高くなると思いますが、長く満足してつかうならコスパも高いかとは思いますね。

そんな素敵なテーブルを、跡を継がれる息子さんと一緒に丁寧に作っているんだそうです。鈴一の大切なハートを引き継いでくださる息子さんがいらっしゃることは素敵なことだなと思いましたね。そうやって大切なモノづくりが生き残っていくんだなと。

今回の記事はだいぶ長く私も語ってしまいましたね。本当はまだまだ沢山の鈴一さんのエピソードがあるんですが、また次回紹介することもあると思うのでこれぐらいにしておきます。

鈴一の社長さんなんですが、元々PTAの会長さんをやっていたり、消防団をやっていたりと、地域貢献のハートもとても強いかたなので本当に素敵なお方です。ぜひ、木材をお探しでオンリーワンを大切に思われている読者の方がいらっしゃったらば、日本の木の伝統を守ることに協力したいというかたもいらっしゃれば、この鈴一さんのご利用を検討いただければと思います。

この度は鈴一様、貴重なお話をお聞かせいただきまして誠にありがとうございました。

鈴一材木店
〒182-0011 東京都調布市深大寺北町1‐21‐2


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